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Last updated on 08/15/2025 03:17:38



まだそんなことを言ってるんですか?
こりゃ建ちそうにないぞ…orz


▲清心静鯉学にもどる▲


■はじめに
◎現在の広島市民球場は、財界有志の寄付により建設され、市に寄付されたものです。
◎カープのチーム名に東洋工業(マツダ)の「東洋」が入っているのは、税法上、企業の宣伝媒体とした方が税金が安くなるという単純な理由からであり、名前が入っているからといって、どこかのチームみたいに、チームがいくら赤字になろうがどうしようが、「宣伝費」の名目で湯水の如くお金を出して貰えるなんてことは一切ありません。立場上は、節税のため、カープが「東洋」の名前を貸して貰っているっていうのが正しい両者の関係と理解しています(違っていたらゴメン)。
「広島東洋カープは24日、広島市中区のホテルで株主総会を開き、2004年の決算案を承認した。売上高は62億9600万円で、当期利益は6600万円。30年連続の黒字となった(中国新聞より)」。30年前と言えば初優勝の年。初優勝以来、ずーっと黒字経営を続けてきたってことになりますね。これって、「赤字が当然」とされるプロ野球球団にとって奇跡と言えるものではないでしょうか?
でも今年、球界改革の一環として行われるセ・パ交流戦がカープの財政を確実に逼迫させるとのこと。そして黒字は一転赤字になってしまうことが懸念されてます。そもそも、利益減少の最大の要因が、「巨人戦の減少による放映権料」とは皮肉なものです。「カープは巨人に足を向けることができない」ってことが明らかになったわけですから…。いいっすよね、赤字、黒字、一切関係ないチームは…。
でもって、収入増の切り札として考えられているのが新球場建設。最終的には現在地にオープン型新球場が建設されることになるんでしょうけども、はたして、球場が新しくなっただけで入場者数が劇的に(あるいは期待どおりに)増えるもんなんでしょうか?そんなに単純な話ではないような気がするんです、最近。
今の入場者数の減少が、本当に「古い、汚い、狭い」の市民球場3点セットのせいだけなんでしょうかね。確かに、「新しく綺麗で広い市民球場なら行ってみてもいいかな」と思う人は増えると思うんです。が、しかし、屋根は付かないんだから天候に左右されるのは同じしだし(しつこい)、今の場所に建て替えるんだから、建て替えた事により新しくはなりますが、土地は広く取れないんだから劇的に球場が広くなるとは到底思えないし、さらには、「交通の便」という点においてもなんら変化しないってことになりますよね…。
この「交通の便」って大きなポイントですよね。「ご来場には公共交通機関をご利用ください」と開き直りますが、今のご時世、入場者数増加の牽引車になるべき若い家族が、乗り慣れた車を捨ててまで公共交通機関を使って野球を見に来るとは、残念ながら思えません。そんなことするなら、郊外型のショッピングセンター(あるいは海辺のアウトレット)へ行きますって。そもそも、彼らがそんなに「カープ、カープ」と嬉しがるとは全く思えません
そもそも、カープの入場者数が減った原因は、ドラフトが一部の金持ちによって牛耳られてサッパリ強化ができなくなったため、いつまでも代わり映えのしない面子で戦わねばならないってことよりかは、JリーグやW杯のようなサッカーの台頭に代表されるスポーツの多様化が最大の原因なわけで、選択肢が増えたんだから相対的にカープファンが減っても仕方ないと考えなければならないはずです。
終戦直後、原爆で焼け野原になった広島には本当に何の娯楽もありませんでした。「荒んだ市民の心を慰め、熱中できるものを」ということで創設された市民球団広島カープは、全市民、全県民の支援を受けて創生期の危機を乗り越え(たる募金や寄付)、1975年にはついに悲願の初優勝し、1980年代には黄金期を迎えました。1990年代に入り、広島の選手強化の根幹を支えていたドラフトが一部の金持ちによって骨抜きにされ、徐々に戦力が低下しAクラス入りも困難な状況になってしましたが、広島=カープの等式の元、広島にとってあまりにも当たり前な原風景としてとけ込んでしまっているがため、だれも本気で気に留めようとはしませんでした。ここへ来て急に、「たる募金」を復活させたところで、今のような飽食の時代では、創生期直後の本来のたる募金とは全く趣旨が異ってしまうというのはいかんともしがたいのも事実です。ということで、残念ながら単なるデモンストレーションにすぎません…。今回のたる募金の趣旨を全く否定するわけではありませんが、本来率先して運動を先導せねばならない方面が、「お金の問題」を盾にしてサッパリ動きたがらない(ように見える)のが悔しいのです。「ま、放っておけば誰かが何とかしてどうにかなるさ」って風にしか見えないのです。
おそらく、球場さえ新しくなれば観客はどんどん増えるというというのは、単なる夢物語だと思います。そりゃ確かに、新築当初には物珍しさも手伝って増えるかもしれませんが、恒久的な観客増になるとは思えません。とにかく、天候に左右される点が解消されない限り、広島のような地方都市の球場の観客は増えようがありませんって。それに加えて、地元出身の有望な選手を指名しようとしても、改悪されたドラフト制度に則って、カネにものを言わせてせっかくの選手を合法的にかすめ取ってしまえるわけですからチーム強化もままなりません(古い話にあいかわらずこだわってますが)。そして首脳陣は派閥に属する子飼いばかりで、あいかわらずかけ声だけは立派ですが、「選手がケガばかりするから」と、お決まりの責任回避。なんらその采配に新鮮味がなく、「広島野球の復活」とは名ばかりです。というように、カープ自身とカープを取り巻く状況に変化がない限り、球場さえ新しくなれば観客はどんどん増えるというというのは、単なる夢物語だと思います。広島における広島カープの役割はすでに終わっているのかもしれません…。
考えれば考えるほどネガティブな思考にはまりこんでしまいますが、ま、「新球場さえできれば観客数も鰻登りで年間200万人を突破し、強化費も思いのまま、身売りも回避できて球界再編セカンドインパクトの要因にはならなくて済む」って楽天的に考えるようにします。そうでもしないとやってられませんから…。


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