祭りの後の寂しさデス
本当に無くなるんですよ…
■ | 市民球場最終戦に向けて,大入り満員状態が続く市民球場。先週の土曜日,市民球場で観戦したのですが,周辺商業施設の賑わいはすごかったです。あと数試合,盛り上がれば盛り上がるほど,最後の試合が終わった後の空虚感は大きいと思いますね。 | |
■ | 1年の約1/3とはいえ,試合がある日は約1万人が集まる訳ですからね。「客が来ん!」とはいっても,1試合で約1万人ですからねぇ。年間で約100万人(100万人に達さない年もありましたが)ですよ。他球場にはかなわないとしても,広島みたいな地方都市で,年間100万人を集められる施設ってどれくらいあるんでしょうか(結構あったりして)。 | |
■ | でもねぇ,それにしても,えらいあっさり諦めたもんだといまだに思いますね〜。半世紀にわたって,ごく当然のようにあの地に存在していた市民球場。「跡地には年間150万人を集客する施設を建設する」という全く中身のない空手形と引き替えに,「それができるんならいいや」と,地域の財産をあっさりと放棄。いやはや,本当に大失敗だったんじゃないかと思うわけです。 | |
■ | その昔,中区千田町に広島大学本部キャンパスがありました。学生運動が激しかったころ,広島大学は郊外への移転を決定しましたが,周辺地域はむしろそれを歓迎したとか(まぁあれだけ大騒ぎすれば「出て行ってくれ!」となるもの当然なのですがね)。時が流れ,オイルショックの余波をまともにくらった移転計画は,長年にわたって中断。一時の熱病のようだった学生運動もあっという間に沈静化。大学の移転に伴い,万人単位の人口が丸ごと居なくなるという現実に直面し,「地域にとってそれは大損失」と気が付いた時には「時すでに遅し」。遅きに失した移転反対運動みたいな事が起こったとも聞きましたが,実効力は全くなし。決まったことをひっくり返すことはまず不可能なんで,決める時にじっくりと考えないといけないんですよね…。 | |
■ | 広島大学の跡地は,結局何分割かにされて売却されてしまいました。今,跡地にはマンションが建ちつつあります。マンションが悪いわけではありませんが,国立大学とマンションを天秤にかけて,「地域にとって,さてどっちが価値があるか?」と問われた場合,さてどっちと答えますか?我々が学生の時代,「学生は住民票を移さんけぇ,税金は市には落ちん。学生なんか何人おろうが市のためにゃあならんよ。ろくな事をしゃーせんし,おらん方がえぇに決まっとる!」って話をよく聞いたような気がするんですが,実際はそういうもんではないですよね。少子高齢化の時代,大学生が居ないよりかは,居た方がいいに決まってますって。余談ですが,跡地開発の核となっていた会社が先日倒産。再開発計画はあっけなく頓挫。専門学校モールはどうなるんですかね? | |
■ | 東広島市への移転もすんなりとはいかず,すったもんだのあげく,決定以来20年以上をかけて移転は完了。移転は完了したものの,学生街の形成はずいぶんと遅れ,移転が完了してから10年以上経って,ようやっと「門前町」らしきものが形成されるに至りました。広島市からかなり離れ,西条駅からも遠い位置にある広島大学。これから先,これまでのような「ブランド」を維持できるのか,とても心配です。 | |
■ | 話が「広大恨み節」に大きくそれてしまいましたが,要は,広大移転と市民球場移転はよく似ているって事が言いたいわけです。今現在,当地には立派な球場が建ちつつありますが,これまでのレポートのとおり,周辺の整備は全く立ち後れています。先日の土曜日,市民球場で新球場へのアクセス方法等に関するアンケートを採っていましたが,今頃そんなことをして来春の開場に間に合うんですか? | |
■ | 現在,球場が建っている周辺の人たちは球場が無くなったことを嘆 き,その一方で,新球場の利用者はその不便さを嘆く。適当な事をやって,リピーターを失い,気が付けば閑古鳥ってことだけは絶対に避けてもらいたいですね。みんながみんな,「前の方がよかった…。どうしてあそこで建て替えなかったんだろうか?」ってつくづく後悔するなってことはないように願います。 |